語学のエトセトラ

5月くらいから、「レアジョブ」というウェブサイトで英会話レッスンをしている。
フィリピン大学の学生や卒業生がチューターになってくれ、毎日skypeで英会話レッスンができる。
1ヶ月毎日、1日に25分間(コースは他にも色々)レッスンができて、月額5000円。
かなりおトクな料金設定なのではないかと思う。

留学を目指すのにあたってオーラルの練習をしたいと思って始めた。
短期的な必要としてはtoefl ibtで100点くらいのスコアが要求されるので、苦手のスピーキングをどうにか克服したいと思った。


色々と英語を練習したり勉強したりして思うのは、結局「語学はツールだ」ということだ。
つまり、大事なのは、英語で「何を伝えるか」、あるいは「英語のほかに何ができるか」である。
英語ができないけどすごく頭のいい人はたくさんいるだろうし、逆に英語ができるけど言っていることが支離滅裂な人だってたくさんいるだろう。
英語をむやみにありがたがったり、英語のできる人(あるいはできるようになったときの自分)をフェティッシュ化したりする必要などない。
コンプレックスを感じる必要もない。
大事なのはその言語で何を語っているかなのだ。
もちろん、伝えたい内容を的確・正確に伝えるために運用技術を磨くのは大切なことだと思うけれども。


レアジョブの授業で最近一番面白いと思うのは、フリートークみたいな形にしてフィリピンの時事ネタを教えてもらうことだ。
水不足なんて無縁に見えるフィリピンが、今年は何年に一度かの水不足を経験していることととか、消費税率が12%で論争になっていることとか、日本語で聞いても面白いと思える話題を、チューターと自分の共通の言語が「たまたま英語だから」英語で話す。
自分が面白いと思っている話題だと、相手の話が聞き取れなかったときに気になって仕方がないから、スルーせずにどんどん質問する。
知らない言葉があったら調べてしっかり覚えておこう、という気になる。
話題・テーマに興味をもつことが外国語上達の近道なのかもな、と感じている。


あともう一つ思うのは、毎日継続するのが大事だ、ということ。
師匠は「布団に寝っ転がって英語の本が読めるようになれば読書量は格段に増える」とすすめる。
机に向かわないと英語が読めない、あるいは読む気にならないとき、英語と自分はまだまだ他人行儀な関係だが、もっと親しくなって電車の中とか、布団の中とかでも読めるようになれば一人前らしい。
漫画『ドラゴンボール』において、セルを倒すために孫悟空孫悟飯を「精神と時の部屋」で鍛える。
その時悟空が悟飯に課したのは、「24時間常にスーパーサイヤ人状態で居続けること」だった。
スーパーサイヤ人でいることが当たり前の状態に持っていくことで、次の壁が越えられる、とかそんな感じだった気がする。
語学も究極的には同じで、異言語としての外国語をどんどん自分の生活に引きつけて、それがやがて自分の身体の一部になってくれるのを待つのだ。